習近平・中国国家主席の演説要旨 

   

      2015.05.26 東京新聞

 二十三日の習近平中国国家主席の演説要旨は次の通り。

 中国政府と人民を代表し歓迎の意を表する。

 日中友好は両国とアジア、世界にとってメリットがある。われわれはこれを大事にし、守るため、たゆまぬ努力を払う必要がある。

 中国は日中関係を発展させることを重視している。いくたびの風雨を経験したが、中国側の基本方針は終始変わっていないし、これからも変わらない。両国の友好協力を絶えず推進したい。

 近代日本が対外侵略拡張の道を走ったため、日中両国は痛ましい歴史を経験し、中国国民に深い災難をもたらした。(戦前の)日本軍国主義が犯した侵略の罪を隠し、歴史を歪曲することは許されない。美化する言動を中国とアジアの被害国は許さない。正義と良識を持つ日本国民もこれを許さないと思う。

 歴史をしっかり明記するのは未来を切り開くためだ。戦争を忘れないのは平和を守るためだ。

 日本国民も戦争の被害者だと思う。抗日戦争終結後、中国は百万人の日本人を古里へ送還し、数千人の中国残留孤児を育てた。これは中国人民の広い胸襟と、大きな愛の表れだ。

 日中双方は歴史を語り、未来に向かう精神に従い、平和発展をともに目指す。両国の発展と美しい未来をともに切り開き、アジアと世界の平和のために貢献していこう。

 日中友好の根幹は民間にある。両国関係が順調に発展していないときこそ、民間交流を強化し、両国関係の改善、発展のために条件や環境をつくる必要がある。

 中国政府は一貫し、両国の民間交流を支持している。両国民の友好が受け継がれていくことを心から期待している。  (共同)