真駒内滝野霊園頭大仏

  安藤忠雄

北海道の緑豊かな霊園敷地内の一角に、15年前に築造された石の大仏があった。これをより『ありがたく』見せせるべく、安藤がが提案したのが、大仏の頭部より下を、ラベンダーの丘で覆い隠すというアイディア。来訪者は引き延ばされたアプローチの末に、天空から差し込む光の下に大仏を仰ぎ見る。


これがもとの姿。遠くにぽつんと大仏が座っているだけ


安藤の対策以後、ラベンダーの丘の上に頭の先だけが見える


お参りする人は暗いトンネルを抜けなければならない。暗いトンネルからは大仏の膝下だけしか見えない


トンネルを抜けるとやっと大仏の全体が見えるようになる


陽光の下で大仏を仰ぎ見る。暗いところから抜け出してきたので、仏様がさらにありがたく強調されて見える


これが全体計画。安藤の演出方法がよく分かる。左下からまっすぐ参道が伸びている。途中左右に展示館があるようだが,それを抜けるとトンネルに入る。丘の上に大仏の頭だけが見える